イーベイ・セラー成功事例:株式会社NINJA
実際の商品を確認できないオンラインのお客様に信用してもらうために、丁寧な出品を心掛ける
『eBay Japan Awards 2022』でカテゴリーグロースアワード(コレクティブル・カードゲームカテゴリー 法人の部)を受賞した株式会社NINJA。2020年3月に社長の小川北人さんが個人セラーとしてポケモン・トレーディングカードの海外販売をスタートし、たった2年後の2022年6月には東京・秋葉原にポケモン専門店「ニンニン」1号店をオープンするまでに急成長。2023年4月には中野に2号店目をオープンしました。今なお猛スピードで拡大し続けるNINJAの戦略についてお話を伺いました。
当たり前のことを地道に丁寧に続けてきたことで、オンラインのお客様からの信頼アップに
私達はeBayでの越境EC販売と実店舗販売の2本柱で事業を展開しています。ポケモン・トレカを中心に扱っていますが、他にもフィギュアやぬいぐるみ、シールなどのポケモン関連商品も販売しています。
eBayでの販売はもちろん最初から上手くいった訳ではなく、なかなか売れず苦労したこともあります。ただトレカ1枚1枚きちんと一眼レフカメラで撮影する、いろんな角度からの写真を掲載する、商品の状態についての説明文も詳細まで載せて出品するなど、お客様のことを考えた対応を地道に続けていった結果、「この店ならオンラインでも状態をしっかり把握できるし、購入しても大丈夫だ」というショップの信用につながっていったのだと思います。
このような一つ一つの対応が実を結び、私が2020年3月にeBayで越境販売を開始してから現在までに、約5300件のフィードバックをいただくことができています。フィードバックは9割以上がポジティブなもので、eBay経由のお客様のうち3割程度がリピーターとなってくださっているのが嬉しい限りです。
販売はオークションが軸で、最低金額の$0.01からスタートすることが多いです。固定価格での販売が多いeBayで、弊社のように6~7割をオークションで販売するケースは珍しいようですね。
”旧裏”に強いショップとしてのポジショニング
最近ではよく「新作のポケカが発売されて長蛇の列ができました!」「ポケモンカードが1枚なんと〇万円で販売!」といった派手な報道を目にしますが、私達は人気の集中する新作カードは積極的に扱わず、”旧裏”(現行商品と裏面デザインが異なる、初期のポケカ)など、旧モデルを商品ラインナップの軸としています。お蔭様でNINJAは”旧裏”に強い店としてのポジションが確立され、ファンがついてくださいました。
また私達はオリパ(店が複数のカードを封入して販売するオリジナルパック)もほとんど販売していません。新作トレカのレア品は相場変動が激しいですし、オリパはリスクが伴います。私達は、海外で出回らないような国内限定のトレカや旧作品を国内外に販売しているので、安定した運営ができています。
そして、コレクション目的で購入される大人だけでなく、純粋にポケモン・トレカで遊びたい子供達がおこづかいで無理せず買えるような価格設定も行っています。実際店舗にはよく子供達が遊びに来てくれています。
今後はポケモンカードのブームが落ち着いても出店を続けていきたいと考えています。できれば年1ペースで出店し、将来的には10店舗くらいに増やしたいですね。これからもお客様に喜んでもらえるように、毎日当たり前の事を地道に継続していきたいと思います。
*初出:リサイクル通信、2023年5月